ACC体験記 FILE034=takehirokenさん

<原発部位>耳下腺(左)

<STAGE>Ⅱ~Ⅲ

<ニックネーム>takehiroken

<性別>女性

<羅漢年齢>39歳

<住まい>長野県

<治療>2018年6月 手術

    2018年7~8月 放射線治療

<病院>諏訪赤十字病院

<現状>経過観察中

<体験記>

2004年頃

左耳の下が腫れていることに気づくが痛みはなく、昔から風邪をひくとリンパ腺が腫れやすかったため、きっと仕事のストレスか何かでリンパ腺が腫れているのだろうと思い、放置する。


2006年1月19日

夜中に左耳の奥から喉まで激痛で耐えられず、当時一人暮らしだったため救急車を呼ぶ。

搬送先の病院では抗生剤か何か処方されたのみ。その後、痛みは治まったので普段の生活に戻る。

今思えば、これが腺様嚢胞癌(ACC)の前兆だったような気がします。


~2011年頃まで

時々しこりが痛むようになる(特に、体調の悪い時やストレスを感じた時)。


2012年頃

気になったので内科を受診するも原因はわからず…抗生剤を処方される。

この頃には押すと痛むようになっていたと思います。


2018年3月

しこりが大きくなってきた事と、触らなくてもズキンズキンと痛むことが増えてきたため、インターネットで調べてみたところ、もしかすると耳鼻科では?とようやく受診科にたどり着く。

近所の耳鼻科を受診したところ、すぐに病院で検査してもらうようにと紹介状をもらう。

翌週、市民病院でエコー検査を受け、翌月MRIを撮る。当時1歳の息子に授乳中でしたが、造影剤を使うため断乳しました。


2018年5月

顔面神経の扱いが難しいとの理由で市民病院に摘出手術を断られ、諏訪赤十字病院へ紹介される。市民病院の先生には、しこりが動くし(悪性はあまり動かないとの事)9割は良性だから、と言われていたので、あまり深刻に考えてはいなかった。


2018年6月

入院(5日間)、手術(約4時間)。

入院中は息子が心配でしたが、久々に朝まで熟睡できたことが嬉しかった。

術後、口の左半分が動かなくなりました。食べるときに口が開かない、歯磨きの時など水がだらだらとこぼれてしまう、と不便でしたが、仕方ないと腹をくくりました(その後2ヶ月ほどで回復)。

病理検査の結果が出るのに2~3週間かかるとのことでしたが、1週間も経たないうちに電話がきました。明日来られますか?と聞かれましたが、用事があり断ってしまいました。この時は、まだ良性だと信じていました。

翌週、結果を聞きに受診。渡された診断書には「腺様嚢胞癌(せんようのうほうがん)」と書かれていました。

23×18mmの多結節、充実性腫瘍。腫瘍は繊維性被膜をこえて周囲唾液腺組織内に小結節状に広がっている。放射線で残存した癌を抑える必要がある、との事。

説明を受けながら何を言われているのかわからず、ただ「癌」という字を見ていました。

一人で聞いていたので、「ご家族にも説明しますか?」と言われましたが、「今話してもらったことと同じ説明ですよね?だったら大丈夫です。」と少し強がりというか、動揺していないような振る舞いをしたことを覚えています。

おそらく5年くらい前から悪性だったのではないかと言われました。

その後すぐに放射線治療のためのCT検査や照射の位置決めのスケジュールを詰めました。


2018年7~8月

放射線治療(35回、66Gy)。酷暑の中、息子を連れたり預けたりしながらの通院が大変でした。副作用は味覚障害、唾液の減少、脱毛、皮膚炎、倦怠感。口内炎はほとんどありませんでしたが、歯磨き粉が染みて痛かったので子ども用のハミガキを使っていました。副作用は治療後2~3ヶ月くらいで治まりましたが、その後、原因不明の偏頭痛や肋間神経痛がありました。


2019年2月

CT検査。異常なし。

現在、

特に自覚症状がなければ4ヶ月に1度の診察、年1回のCT検査でよいでしょうとの事で、経過観察中です。

何度か左側の鼻から鼻血が出ました。

やはり唾液は治療前より減っているようで、睡眠中に口が渇いて起きることがあります。

虫歯も5カ所ほど見つかり治療しました。

自分が癌と診断されてから、それを受け入れるまで2週間位かかりました。

息子を見ていると涙が出て仕方なかったです。

ただ、TEAM ACCのHamaさんのブログを始め、他の癌患者さん(特にACCの方や幼い子を育児中の方)のブログとの出会いが新しい世界の扉を開いてくれました。

悲しい思いや辛い思いをしながら、前向きに生きようと努力されている方を見ると、本当に励まされ、元気と勇気をもらえます。

前向きな日ばかりではありませんが、なんでもない1日に幸せを感じられるようになりました。

心身ともに限界まで仕事をしたり、ストレスを溜めたりしていた生活が癌と無関係とは思えません。

告知は自分の生き方を省みる大きな機会になりました。

私も情報を頂くだけではなく、できることをしていきたいと考えています。

もうすぐ息子は3歳になります。せめて息子が成人するまでは、元気でいたいです。

TEAM ACC

~腺様嚢胞癌の仲間と生きる~ ようこそ「TEAM ACC」へ。 ACC=Adenoid Cystic Carcinoma 腺様嚢胞癌 腺様嚢胞癌に罹患した方と家族のために体験者が チームとなり共に生きるためのサイトです

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