ACC体験記 FILE022=まゆみさん


はじめに…


この体験記をご投稿くださいましたのは、お嬢様が左上顎洞腺様嚢胞癌に罹患されましたまゆみさんです。アメブロには「同じ病気を持つ娘の母」さんというニックネームで関連ブログにコメントを投稿されています。

この度、お嬢様と一緒に闘病をしてきたお母様がお嬢様の目線で体験記をご投稿くださいました。

腺様嚢胞癌(ACC)には効果が出にくいとされている抗がん剤治療にもチャレンジしているお嬢様の貴重な体験記をご一読ください。

by Hama


<ニックネーム>まゆみ(同じ病気を持つ娘の母)

<病名>左上顎洞癌腺様嚢胞癌

<原発巣>左上顎洞

<原因>不明

<罹患年齢>26歳

<ステージ>Ⅳ

<治療内容>

1. 重粒子線治療 入院H22.9.5 → 退院H22.10.12

2. 再発にる手術及び形成再建手術 入院H26.9.3 →退院H26.10.26

3. 不具合修正手術 入院H.27.5

(上記までは東京都在住、以下は大阪府在住)

4. 抗がん剤治療 H28.10.11から計6回/ドセタキセル+シスプラチン 


<体験記 ※病気の発覚~現在まで>


0. 発覚までの流れ

(H22.6月)

花粉症の時期が過ぎても鼻水が止まらず、痛みが出てきたので近くの耳鼻科へ行き、すぐさまCTを撮ることの出来る病院に行って下さいと言われ、紹介されて東京共済病院へ細胞を採るため1週間入院しました。


(H22.7.12)

検査の結果、腺様嚢胞癌と告知されました。

ただならぬ様子で、こちらでは治療出来ません。一人では治療に耐えられないでしょう。何処で治療をするか即決めて下さいと先生に言われ、母とも相談し東京で治療をする事を決めました。

すると先生が、知り合いの医者で腺様嚢胞癌に詳しい東京慈恵会医科大学附属病院(以下:慈恵医大病院)のK先生に紹介状を書くので予約を取って下さいとおっしゃられ慈恵医大病院を母と共に受診しました。

持参した資料を基に再度調べられ、次の受診日に左上顎洞の腺様嚢胞癌でステージⅣと告知されました。

この癌は、抗がん剤は効きません、切って取るしか無いのです。

顔の中央から切り左上顎と鼻の一部と目の下の骨を取るので、顔が大きく変化します。

私は、手術は嫌だと言い張りました。

生きるためには手術しかないと… 先生が、切り取ると同時に再建手術をするためのチームが有るので再建手術執刀医(I先生)の話をすぐさま聞ける形を取って下さいました。

切り取られた左上顎と鼻の一部は、膝下の2本あるうちの1本の骨を使い、口の中の穴はふくらはぎの肉を使いふさぎます。目の下にはチタンの金具を挿入し土台を作ります。経過と共に修正を重ねて行けば100%とは言えないが、基に近い状態になることを聞き手術を受ける決心をしたのです。

しかし、次の受診日に先生からもしかすると重粒子線治療が出来るかも知れないと話がありました。


1. 重粒子線治療


(H22.7月末)

千葉の稲毛にある放射線医学総合研究所病院を訪ねました。

まだ、転移が見られない事、そして、まだ何も治療していないことから重粒子線治療が出来る事となりました。

重粒子治療に関するいくつかの副作用や懸念事項について説明を受けました。

治療中は味覚と口の中全体が、口内炎状態になること。

顔にアザが出来るかもしれないということ。

早くに白内障になりやすくなるということ。

入院での治療となること。

目の視神経に癌があれば癌は小さくなるが、治療に伴い激しい痛みが出た場合は眼球を摘出しなければならないということ。

重粒子線をかけることにより口が開けにくくなるので、口を動くす訓練が必要となること。

重粒子線をかけることで他の癌になる可能性もあること。

以上の話しを聞いた上で、重粒子線治療受ける決意をしました。


(H22.9.5)

入院し、治療開始。

治療するための必需品マスクとマウスピースを作りました。

一日に一度マスクとマウスピースをつけて照射を行います。

照射時間は数分ですが身動きとがれないように拘束されます。

土日以外の平日、毎日行いました。

治療中は何を食べても飲んでも痛みがありましたが我慢しながら食べたいものを食べました。

プリン、アイスクリーム、牛乳、軟水のミネラルウォーターなどを口にしました。


(H22.10.12)

退院後は、やはり口が徐々に開きにくくなりました。顔にアザは出来ませんでした。

その後、仕事復帰。経過観察となりました。

再発するまでの期間中に転職をしました。


2. 再発にる手術及び形成再建手術


 (H26.9.3 )

再発に対し手術を受けることになりこの日に入院しました。 

手術は16時間(予定)かかる大手術なので、手術前から精神科の先生も附けられました(実際はお世話になること無し)。

重粒子線治療から5年が来る定期検診で、同じ箇所の再発が発見されました。

同じ箇所に重粒子線はかけられ無いことから手術することを決断。

(手術の内容は、発覚までの流れの箇所を参照)

顔の中央を切らずに頭を切り開き、目の回りを切り顔を剥ぎ、再建終了後に戻すデスマスク手術。

この手法により、顔自体には傷が残りませんでした。


術後について


目蓋は縫い付けられ、呼吸は気管を切開して管を挿入。

鼻から胃まで入ったチューブで栄養を摂りました。

痛み止めは機械で自動で入りますが、痛みを感じたら自分でも入れることができました。

痛み止めが強く体に合わないため吐いてばかりいました。

再建手術後の安定までは話せないので、ホワイトボードに書いて筆談しました。

経過は良好でH26.10.26に退院しました。

その後、定期的に検診に慈恵医大病院へ通院し、仕事にも復帰しまいたが、不具合がおこり再度手術を受けることになりました。


3. 不具合修正手術


( H27.5月)

目の下に入れたチタン取り除き 腰骨の一部をとり移植しました。


4. 抗がん剤治療


転移


(H27.10.9)

慈恵医大病院の定期検診の際に肺に転移が見つかりました。

抗がん剤は効きにくいとのことですが、腺様嚢胞癌と抗がん剤に詳しい国立がんセンター東病院(千葉県・柏)のO先生を紹介されて話を聞く事が出来ました。

治療をするとすれば、ドセタキセル+シスプラチンで行うが現段階は元気で痛みも無いことから直ぐには治療しない事になりました。

抗がん剤治療をした場合の主な副作用については…

髪の毛、眉毛、まつ毛など全ての毛が抜ける脱毛。肝臓に負担がかかるために起きる肝機能障害。吐き気、倦怠感、味覚の変化、手足のしびれ、爪の変形、食欲減退などが症状として出るそうです。

親元で治療されるなら神戸大学病院のK先生を紹介しますとおっしゃられました。

その後、親元で治療する決心をし、大阪に引っ越しました。

仕事は自宅勤務にさせていただき、治療に備えアートネーチャーで医療用ウイックを購入しました。


(H28.5月)

神戸大学病院を受診。

抗がん剤はドセタキセル+シスプラチンを使い治療を行うが治験データを録らせて頂きますと言われ承諾しました。

データ上、4分の1が効き、4分の2が変化なし、後の4分の1が全く効かないとの説明を受けました。

1週間の入院治療を3週間おきに行い、まずは4クール。様子を見て2クール増やす。肺のガン細胞の変化のスピードを見て抗がん剤治療開始の判断をすると医師はおっしゃられました。


抗がん剤開始


1クール目

(H28.10.11~1週間入院)

夜から、吐き気止めの点滴投入、次の朝にも吐き気止めを投入、午後からドセタキセルとシスプラチンを別々に時間差で投入。

肝臓に負担がかかるため点滴を3日間かけて行いました。

入院中は吐き気止めを点滴と飲み薬で使ったため吐き気を押さえられました。

食欲はありませんでしたが食べたいものを購入して食べました。

退院後、抗がん剤投入後から2週間たった頃から髪の毛がバサッと抜け始めたので髪を短く切りました。抗がん剤投入後2週間目が一番薬が効く頃のようです。

38度以上の熱が出た場合神戸大学病院に連絡をしなければならない仕組みで、2週間たった頃やはり夕方から熱が出て神戸大学病院の夜間救急外来へ父が車で連れて行ってくれました。

血液検査の結果、好中球数値が低すぎての発熱と判明。抗生物質を出されました。抗生物質の服用で一日で熱は下がりました( 血液中に菌が見つかれば即入院だそうです)。

少しずつ体力が回復した頃に次のクールへ。


2クール目

1クール目で熱が出た為に抗がん剤の量が減らされました(熱が出れば抗がん剤の量を減らす規定だそうです)。

入院・退院の際はウイックをつけましたが入院中は帽子をかぶってました。


3クール目

抗がん剤投入後、2週間過ぎた頃に耳が痛くなり発熱し夜間に神戸大学病院へ行きました。

今回は耳からの発熱といことでまた抗生物質が処方されました。

数日で耳の痛みも消え熱も下がりました (耳からの熱のため抗がん剤の量は減らされず2クール目と同じ量でした)


4クール目

この頃は手足の爪が波うった様に変形しました。

先生の判断であと2回(クール)治療することが決定。


5クール目

手足のしびれが少しで始めました。


6クール目

手足のしびれが増しました。

しかし、生活に支障が出る程ではありませんでした。


(H29.1月末)

6クールの治療が終わりました。


味覚が回復するまではほぼ毎食お粥。

お粥の味を替え、牛乳を飲み、アイスクリームを食べ、また食べたいものを食べて水分もしっかり取りました。 

現在は味覚も戻り手足のしびれも減り、爪の変形も無くなりつつあります。

体力面も回復し髪の毛はベリーショート位です。


抗がん剤治療の結果、肺に数個あるガン細胞が全体的に小さくなりました。

現在は毎月の定期受診で様子を見てる所です。    


2017.6.23 UP

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