ACC体験記 FILE040=くうちゃん
<ニックネーム> くうちゃん
<性 別> 女 性
<住まい> 北海道
<原発部位> 舌下腺
<STAGE> Ⅳ
<罹患年齢> 55歳
<体験記>
2016年5月末
左側顎あたりにデキモノの様なグリグリしたものに気付き、触っていると痛みが出て腫れてきました。
口も少しずつ開けづらくなり、口の中を見ると左側の奥歯の奥に穴が見え白いモノが、、、
綿棒でさわってニオイを嗅ぐとクサイ!直ぐに歯科医院に予約を入れました。
2016年6月
初めの土曜日…
歯科医院を受診すると、早急に大きな病院を受診する様にと紹介状を渡されました。
「早めに!」と念をおされましたことが気になります。
翌週の月曜日…
以前、顎関節症で受診した大きな病院ではなく、ドライマウスと味覚障害で受診した前述と違う大きな病院でもない、現在の病院を受診しました。
細胞診の結果は、5段階の3B(AかBはグレーゾーン)という診断。
後日…
2週間の検査入院の結果、悪性腫瘍=癌であることが確定し、退院後TS-1の服用が始まりました。
TS-1とは口から服用する抗がん剤の一種で、点滴で投与するのではなく口から錠剤を服用するタイプの抗がん剤です。
2016年7月15日
久しぶりに始めた仕事でしたが2ヶ月半で退職(実質2ヶ月)しました。
2016年7月16日
腫瘍の摘出手術を受けるために入院しました。
2016年7月22日
摘出手術/約12時間かかりました。
口底悪性腫瘍手術、頸部郭清術と共に遊離皮弁前腕皮弁術による同時再建手術を受けました。
2016年8月22日
退院
2016年9月24日
術後の診察で悪性腫瘍が「腺様嚢胞癌(ACC)」であることが判明。
診断にかなりの時間を要したカタチになりました。
「今後のために」と言う事で化学療法をすすめられ受けることを決断。
2016年9月26日
化学療法のために再入院し、放射線治療・抗がん剤治療が始まりました。
口内炎、頭痛、発熱、嘔吐、下痢、痛み、脱毛、眠気、意識障害、しゃっくり、、、などなど、どれもこれも副作用なのか?多くの症状に悩まされました。
2016年11月22日
3回目の抗がん剤の日は、56歳の誕生日でした。
2016年12月11日
すべての治療が終了し退院しました。
1年半後
2018年6月
手術跡の傷のケロイドがひどく、何度か医師に伝えていた事もあり改めて診てもらった結果、左腕の傷は縫い直しをすることに。
また、右太ももの皮膚を左腕に貼りつけてあり、太ももの部分に強い痒みがあったため注射を数回打ちました。
この春で通院は終了するも。痒みは時々ある状態です。
2018年11月
手術で削った顎の骨が折れました、今も折れたままです。
この時の検査により「肺と膵臓に気になる箇所があります」と指摘され、各科を受診することに。
それ以来毎年CT・MRIで経過をみています(結果的に骨折して良かったかも?)。
現 在(2021年6月)
年2回、検査のため受診しています。
自宅からバスを2回乗り継ぎ継ぎ、片道約3時間かけての通院です。
今のところ、1人で通院出来ていますが、先のことはその時に考えようと思います。
43歳の時に1度目の癌を経験し、55歳の時に2度目の癌を経験。
左側の下の歯はないけれど…
おしゃべり しづらいけれど…
食事がしづらく食べたいものが食べられなくなったけれど…
顎の骨は折れたままだけれど…
肺の影は遠隔転移で毎年少しずつ大きくなっているけれど…
それなりに、どうにか、毎日過ごしています。
近くにいる人、遠く離れていても近い仲間。
いろんな人のお陰で、生きていられています。
5年前(2016年)の今頃(6月)、違和感を感じて病院に通い始めました。
その時は手術後の生活がこんなにも変わる人生の始まりになるとは全く想像していませんでした。
<おまけ>
「家の中に閉じこもってはいけない」と、言う事で、イトコがよく外に連れ出してくれました。
食事の際にイトコに言われたことがあります。
「ため息つくのをやめなさい」、、、自分では無意識でした。
自分が側でため息をつかれたら嫌だよな、と気づかされました。
ついつい出てしまうため息。
だから、ため息に勝手にメロディーをつけました、声に出して歌います。
はぁ⤵ ♪っはっはは〜⤴。
ふぅ⤵ ♪っっふふふ〜ん、などと毎回違ったメロディーで歌っていましたが、作曲活動に疲れたのか、徐々に言わなくなっていきました。
今まで出来ていた事が出来ない。
「結構毎日大変なんだよね⤵」なんてついつい弱音を吐くと、
「もっと大変な人はたくさんいるよ!」確かにそうだよね、納得です。
イトコのコトバで、自分に"喝"を入れ、頑張れた気がします。
『ありがとうイトコちゃん』 『頑張れ私!!』
2021年6月UP
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