ACC体験記 FILE011=まりもさん

<原発部位>舌下腺

<STAGE>Ⅲ→Ⅳ

<ニックネーム>まりも

<ブログ>腺様嚢胞癌とおまけの人生日記

<性別>女性

<罹患年齢>34歳

<住まい>滋賀県

<治療>2013年9月〜11月

    陽子線治療35回

    動注化学療法3回

    2016年9月

    胸腔鏡補助下右肺中葉部分切除術

<病院>福井県立病院

    福井県立病院 陽子線がん治療センター

<体験記>


発覚から治療まで


2013年4月頃

ヨガをしていて顎を押さえると痛いことに気づく

でも押さえなければ痛くなく、生活に支障はないので様子を見る 


-7月-

3日

いよいよ喉の痛みまでも出てきたため、まずは歯医者へ

診察の結果、歯ではない、総合内科の受診を薦められる


4日

紹介状なしで総合内科にはいけないので、迷った末に近所の耳鼻咽喉科へ

診察の結果、顎を気にして触りすぎで炎症が続いているのでは?

原因がわからないので薬は出せない、喉の炎症を抑える薬を処方


12日

定期健診で歯医者へ

その後を聞かれ、もう一度総合内科の受診を薦められる

結果、地元の総合医療センター歯科口腔外科への紹介を受ける


18日

紹介状をもって総合医療センターへ

血液検査 、レントゲン撮影をおこなうが、詳しい検査が必要とのこと

CT、MRIの予約を取る


-8月-

7日

CT造影剤注入で撮影

この結果、摘出手術が必要と言われる


14日

MRI造影剤注入で撮影

結果をみて組織生検をおこなわる

舌の下から切開、腫瘍の一部を摘出→病理検査へ

この段階では、口腔底部腫瘍と診断される


16日

病理検査の結果、腺様嚢胞癌と診断される

静岡、愛知のがんセンターを紹介される


21日

愛知がんセンターへ

医師から外科手術、重粒子線治療のどちらを選ぶか決断を促される

重粒子線について詳しくわからないまま…外科手術をお願いする

術前検査で採血・採尿、レントゲン、心電図などおこなう


28日

PET-CT検査

手術が9月12日、入院が10日に決まる

診察時に重粒子線治療も視野に入れていることを話す

次回放射線科の受診予約を入れてもらう


30日

愛知がんセンターにて放射線科受診

兵庫県粒子線医療センターの紹介状をいただく

頭頸部外科受診、手術は一旦白紙へ


-9月-

4日

兵庫県粒子線医療センターへセカンドオピニオン

9月4日大雨の中、始発で兵庫県たつの市までスーパードクターと言われているF先生を訪ねる。

先生にこれまでの経過を話すと、先生曰く

「この年齢で舌の全摘出はやってはいけない、あなたはあと50年人生があるんだよ。舌を取ったらあなた、もう外に出なくなるでしょうね…これからのことを考えて手術以外の方法で治療していきましょう」

と、私が求めていたことを言ってくださいました。

先生曰く、私のがんは粒子線治療をしても制御率は50%。しかし動脈に抗がん剤を注入する動注化学療法を並行治療していけば、あと20%上がる。ただし兵庫では粒子線単独治療しか出来ない。動注療法と粒子線をおこなっているのは福島の南東北粒子線センターと、福井県立病院。福島は頭のこめかみ部分から動注するので舌にがんがある私には最適。しかし患者を多く抱えているので、すぐに治療はできない。 福井は大腿筋からカテーテルで舌に注入する方法になるが、今の状況からすると福井で治療するのが一番よいのではないかと。早速福井へ連絡を取っていただき私の受け入れが可能と返事があり、一気に治療方法と入院先が決まりました。


治療について


陽子線治療

陽子線治療の副作用で味覚障害が出ました。

何を食べても、甘い、辛い、酸っぱい、美味しい、不味いもわからなくなりました。

そのうえ口のあらゆるところに口内炎のひどいものが出来てますので、常に口の中はやけどをした感覚です。

濃い味もしみます。

病院食はおかずが3品出てきましたが食べれるのは一品ぐらい。

果物も全て激痛でアウト。

結局病院食の時は味があるかないかの薄いダシのそうめんが主食になりました。

その後治療を重ねるたびに口腔内は悪化、照射35回目を受ける頃には医療用麻薬、オキシコンチンとオキノームのお世話になることになりました。

この医療用麻薬がないと夜も眠れないほど喉と口内が痛く苦しいのです。

そして体重も46キロが38キロまで減ったところで退院となりました。

照射した皮膚はやけどで赤くなり、痛い、熱い、痒いの三重苦でした。


~現在残っている後遺症~

刺激のあるもの(カレー、明太子等)は食べられません。

口腔内が乾燥、慢性的な口角炎。

照射した部分にやけどのシミができています。


動注化学療法

腺様嚢胞癌は抗がん剤が効かないと言われていますが、シスプラチンという抗がん剤をカテーテルで動脈から直接癌に噴射する動注化学療法なら効果があるということで治療に挑みました。

陽子線治療と平行しておこなった動注化学療法は通称IVRという画像診断装置(エックス線、CT、MRI、超音波診断装置など)で血管など体内の様子を見ながら治療がおこなわれます。

私の場合はCTで確認しながら局所麻酔でおこなわれました。

通常の抗がん剤治療よりも体に負担が少ないと聞いていましたが 実際は初回の副作用がきつくてしんどかったです。

治療後の副作用についてですが、個人差があり私の場合は重症パターンでした。

ただ事前に伝えられていた副作用、吐き気は点滴で抑えられていました。


現在の状況


2015年12月に肺に陰影が見つかり2ヶ月ごとにCTで経過観察を続けていました。

肺には6〜7㎜の陰影が一つ。

7ヶ月後の検査でもそれが最大で10㎜程度の成長だったので経過を見てきましたが信頼する医師から手術への説得を受け、ようやく9月に手術を行ないました。

結果、現時点で簡易検査でありますが、転移性がんであると伝えられました。

今回の手術で肺の治療は一旦終了です。

今後は陽子線科にて原発部位と肺の経過観察の予定です。


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